コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年3月14日

 先日の深夜、個人年金の昨年末における積立て額を調べてもらうため、日本保険会社の顧客センターに電話をかけた。
 「すぐにわからないので、調べて後から連絡をする」と言われたのだが、うっかり自宅の電話番号を間違えて伝えてしまった。すぐにかけなおし、正しい番号を伝えた。
 すると、約半時間後に折り返し連絡をくれたセンターの女性は、コラム子が正しい番号を伝えるため電話をかけ直したことに対し「お手数をおかけしてすみません」、時差のためこちらが深夜だったことに対し「申し訳ございません」とペコペコ。
 明らかに自分が悪くても詫びないブラジル式に慣れてきたせいだろう。他者の気持ちを慮る文化の表れとはいえ、何一つ手落ちがなくても謝る過度の慇懃さに違和感を覚えた。こうした体験が、国外に出てみてこそわかる〃の常識は世界の非常識〃なのだろう。(阿)