在サンパウロ総領事館=草の根資金で5万ドル強=障害者支援団体へ供与

ニッケイ新聞 2013年3月20日

 サンパウロ州グァラチンゲタ市の障害者支援施設「ルーカス・アモローゾ機関」への日本政府の草の根・人間の安全保障無償資金協力の贈与契約署名式が8日、在聖総領事館で行われた。
 同施設は2〜42歳の約50人の知的、身体的障害者に対して無料で理学療法、言語療法、歯科診療、心理療法など、多角的な療育を行う。
 視覚障害者の視力を補助する拡大読書器、上肢障害者のパソコン利用を補助するスイッチ等のアシスティブ・テクノロジー機材等の整備に、5万439米ドルを限度にした無償資金供与となる。機材によってコミュニケーション能力、感覚・知的・身体的能力のより高い発達成果が期待できる。
 福嶌教輝総領事は、「我々にとっても大きな喜び。日伯の友情の絆をより一層深める機会になれば」と話し、同施設のヴィクトリオ・アモローゾ・フィーリョ代表は「数多くの身体障害者のケアを実施できることに感謝する」と謝辞をのべた。
 施設名の「ルーカス・アモローゾ」は、6年前に亡くなった会長の息子の名前が由来。フィーリョ代表は「地域の数多くの身体障害者を自立させるという目標がある。供与される高品質な機材は、生徒自身や彼らの自立に向けてサポートする療法士にとって重要なもの」と喜んだ。