コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年3月27日

 地元のお祭りに、他地域の元気のある若者たちが参加しようとしたが折り合いが悪い。上手くまとめる長老役もおらず小競り合いを繰り返した挙句、彼らは去ってしまう。細々と前にも増して地味で淡々としたお祭り。大きく華やかにできるチャンスだったのにねーと屋台のお兄ちゃんや沿道の人が残念がっている。そんな感じだ。今の文協▼23日にあった総会に足を運んだのは45人。郵送、委任状含めた投票者は会員の4分の1の500人強というのは何とも寂しい。民法に則っているとはいえ、会員が運営に関わる部分は投票だけというのは関心が遠のくのも当然でろう▼現体制支持グループ(GAS)が配布した推薦リストの50人の実に8割にあたる41人が理事会選挙に投票権のある正評議員に当選した。上位を見ると見事に体制側。磐石な組織を作ったなあと感心する。「今のやり方だと選挙は絶対に勝てない」という言葉が納得できる▼先日のコラムでも書いたが、総会の開始は第二次召集の時間を大きく超えた。原田清評議員長を待っていたわけだ。選挙管理委員長も木多会長もいるのに…。実際の会長は別にいるというスタイルは、この10年間で定着した。聞くも懐かしい「文協改革」の一環か▼お祭りは次世代に伝えていかなくてはならない。総会参加者らの平均年齢は70を優に超えていた。年寄り連中が実権を握り部外者は排除する閉鎖性。10年後、御輿を担ぐ人はいるのか。そういえば本紙には総会のお知らせがなかった。事務局のうっかりというよりは、外部に知らせる必要がないという文協の体質そのものだと思う。(剛)