大耳小耳

ニッケイ新聞 2013年4月5日

 最後の移民船「にっぽん丸」の同船者会には、在仙イッソ会の名川宗彦さんからも祝辞が届けられた。世話人の小池和夫さん(67、宮城)にその名の由来を聞くと、出航前の1週間、横浜移住センターで研修を行ったさい、何かあるたび覚えたてのポ語で「イッソ!(isso)、イッソ!」と囃し立てたことからだとか。同船者会も工業移住者の集まりであるイッソ会から始まったのだという。グァタパラ在住の近藤(旧姓・深沢)佐代子さん(63、神奈川)は「船のなかでも工業移住の人は威勢が良くて勢いがあったよね」と懐かしんでいた。
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 3年半の在任中、日系集団地106カ所を164回訪問した大部一秋・前在聖総領事が駐ウルグアイ大使に任命された。2日午後には宮中で認証式も行われ、赴任は5月中旬になるという。気さくで温厚な人柄に加え、明るい栄子夫人のキャラクターでコロニアの人気も高かった。昨年6月にあった歓送会では「去っても心はサンパウロに残る」と涙ながらに話していたが、1年経たずして南米の地に。「お帰りなさい」という声が聞こえてきそうだ。
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 毎年5月の第二土曜日を釈迦の誕生日とし、花祭りをブラジルの正式行事とすることが連邦政府によって昨年定められた(Lei No. 12.623)。8日からの花祭りの案内で来社したブラジル仏教連合会の松峯慈晄会長は、「今までにないこと」と喜んでいる。昨年5月10日官報に掲載されたそうで、コピーを見ると、当時の文化大臣アナ・マリア・ブアルケ・デ・オランダの名前も。本当は4月8日なのだが…どういう基準で決まったのだろう?