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ニッケイ新聞 2013年4月6日

 本日6面掲載の記事「笠戸丸移民、再会の春」は、戦後移住60周年を記念し、海外日系人協会などが主催する「ブラジル移住者里帰り訪日使節団事業」で古里広島を訪問した吉賀英行さんを、地元紙「中国新聞」が取材したものだ。広島ではテレビ局も取材を進めているとか。移民県である広島で、ブラジル移住の歴史が知られるのは喜ばしい。他県のメディアも取り上げたろうか。
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 西森ルイス議員がかかわる「プロサバンナ事業」だが、昨年末から何人かの環境活動家が「アフリカの土地を外国人が開発すべきではない」という抗議をし始めているとか。関係者としては思わぬ方向からのハードルだ。そこで、現地から人を受け入れて研修をさせるという方向性に変え、より慎重に進めることにしたそう。「研修生を受け入れる形にしたほうが、ブラジル人との繋がりもできるし、問題が少ないと思う。時間をかけてやっていきたい」と西森氏。                               ◎
 長年の調査の集大成、著書2冊を刊行した細川周平氏。「移民史料館にあるものは全部目を通した」そうで、「感謝のつもり」と史料館のTシャツを着て登場。百年の文芸史を追うのは大変な作業だっただろうが、「書き始めたら止まらなかった」。貴重な移民史の資料がまた一つできた。