コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年4月18日

 当地では普段目に見える残飯の量が多いので、「もったいない」とかねがね思っていた。
 ところが農林水産省のサイトで調べてみると、日本の食品廃棄率は約4分の1で、廃棄率世界1という不名誉な説もある。また、鮮度低下や賞味・消費期限切れなどを理由に家庭で捨てられる量は食品関連事業者の廃棄量も上回る。
 一度作ったものをリメイクしたり、野菜の皮も別の料理に利用したりと、無駄なく食材を利用するのが日本の文化と思っていたが、実情は違った。
 牛乳、卵、ヨーグルト…当地では軽く1カ月あるいはそれ以上もつ食品が、日本では数日〜1週間だったりする。違うのは中身ではなく、こうした数値に頼りきる消費者の意識なのだろう。
 腐った卵が混じるなど、消費・賞味期限が大雑把なブラジルだが、お蔭で鍛えられ、食品への意識が変わってきた気がする。(阿)