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福岡との絆、確かめて=県人世界大会に参加募る=12年ぶりに母県で開催=「里帰りにあわせ参加を」

ニッケイ新聞 2013年4月23日

 福岡県で10月9日〜12日に「第8回海外福岡県人世界大会 イン福岡」が開催されるにあたり、全国の福岡県人らに参加を呼びかけるため、同県新社会推進部国際交流局交流第一課の福島明彦課長、同県国際交流センターの田中俊太専務理事が来伯した。

 本大会は、1990年に福岡県で開催された「とびうめ国体」に海外の各県人会が招待され、そこで出た「県人会同士の交流の場を設けては」という提案がきっかけで始まったもの。92年にロサンゼルスで第1回大会が開かれた。
 参加者に故郷福岡の現状や魅力を伝え、県人会相互のネットワークを強化して新たな交流の拡大や促進を図ることが目的。3年に一度開催し、2010年は県人移住百周年を兼ねサンパウロで開かれた。
 ブラジル福岡県人会の田中公副会長の案内で来社した2人は、「日本の若者は内向き志向。百年も前に海外に移住した福岡県人がこんなにいる、ということをより広く県民にアピールしたい」と交流に期待を込める。
 地元福岡での開催は2回目。2001年に開かれた第4回大会には、海外から300人もの県人子弟らが参加した。
 今回もブラジルをはじめ亜国、ボリビア、ペルー、コロンビア、メキシコ、カナダなど9カ国21県人会の代表が集まる県人会代表者会や青年の集い、海外県人の慰霊碑参拝、学校や企業視察など、4日間で様々なプログラムが行われる。まだ参加人数は決まっておらずこれからの募集だが、田中副会長は「毎回、ブラジルからの参加者が一番多い」と話す。
 「百年の移民の歴史は今ではほとんど知られなくなり、海外では日本を知らず、興味もない県人子弟が増えている」と語る田中さん。日本の将来をみすえ国際的に活躍できる人材を育成する必要がある中で、「世界の県人会は貴重な財産」との考えを示す。
 「海外の県人子弟の皆さんにも、自分の祖先のルーツを感じてもらうことで、福岡と世界の絆を強くできれば」との願いを込め、福島さんは「久しぶりに里帰りして、今の福岡を見てもらえたら。福岡県人だけでなく、近隣の山口や九州地方の方も、皆一緒に来てもらいたい」と呼びかけた。
 参加の問い合わせは福岡県人会(11・3208・3123)まで。

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