コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年5月18日

 1年ぶりの帰省を果たした4月、スーパーの酒類売り場を歩いていると「新発売! カクテルツアーズ」というコーナーに、なんと「カイピリーニャ」の文字が。
 次の週、友人を訪ねて京都に赴いた際も、お洒落なバーの新メニューの中に「フェジョアーダ」を見つけ、サンパウロ市に留学経験のある友人とともにびっくり。
 ブラジルの家庭食が日本で売り出されていることに感慨を覚えながら両方とも購入したのだが、カイピリーニャからはピンガの香りが感じられず、フェイジョアーダにいたっては黒豆すら使っていないことには些かがっかりさせられた。
 間違った紹介のされ方はいかがなものか、と一瞬怪訝に思ったものの、ブラジルの「コミーダ・ジャポネーザ」を思い出して、一人納得。それぞれの国に、その国独自の〃外国文化〃が育っていくのも面白い。(酒)