マリンガ市 加古川市=姉妹都市提携40周年=記念式典、会館で盛大に=「今後は経済交流も」

ニッケイ新聞 2013年5月23日

 パラナ州マリンガ市と兵庫県加古川市が姉妹提携を結んで今年で40周年を迎えたため、記念式典が11日、同地のマリンガ文化体育協会(ACEMA、塩崎アフォンソ会長、約800家族)会館で開かれた。樽本庄一市長、坂田重隆市議会議長、商工会議所、国際交流協会関係者など21人の慶祝団が訪れ、節目の年を祝った。同市在住の安永修道元文協会長(61、三世)は本紙の電話取材に「マリンガと加古川の関係は古く、国内に数ある姉妹都市提携関係のモデルのようなもの」と喜び、「今後は文化交流にとどまらず、経済交流も活発になれば」と期待を込めた。

 慶祝団一行は9日にマリンガ入りした。式典前日の10日は、姉妹都市提携20周年を記念して加古川市が費用を負担して建設された「加古川マリンガ外国語センター」の訪問、市内のアベニーダ・カコガワ沿いの広場で友好関係を象徴するモニュメントの落成と植樹が行われた。また、夜は市制66周年記念パレードに一行が特別参加した。
 11日夜は文協会館の入り口に40周年記念モニュメントが落成され、その後、会館内で市と文協の合同で式典が挙行された。
 式典では樽本市長、国際交流協会元事務局長で長年交流事業に尽力した玉川壽さんら3人に、名誉市民章が授与され、加古川市からは塩崎ACEMA会長、同市移民百周年事業として整備が進む日本公園の白石正吉理事長ら4人が表彰された。 式典後は同州選出の西森ルイス下議、州内各地の日系団体の代表らも出席して、盛大に晩餐会が催された。
 安永さんによれば、同地では提携20周年以降、毎年行われている青少年交流事業が現在も続いており、今後も継続される予定だ。16歳以上の若者が年に一度ずつ、両市を互いに訪問して交流を深めている。

 整備進む「日本公園」=レストラン、イベント会場も

 同地移民百周年事業の一大プロジェクト、日本公園の建設は、07年から着手され、建設にあたって、加古川市は瓦の提供や設計図、模型の作成などで協力してきた。
 公園の運営および維持管理には公益民間団体(OSCIP)「ジャパン・パーク—移民百年記念祭」が発足。2008年6月の皇太子様ご訪問にあわせ、百周年記念碑を落成して以降、現在も引き続き整備が進められている。
 建設計画は三つの区域に分けられており、最も広大な面積を占めるのが日本庭園だ。庭園内には既に茶室が造られ、体育館もできており、各種イベントで市民に利用されている。
 安永さんによれば、来月にもレストラン、イベント会場の落成が行われる見込みだ。