コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年5月23日

 22日付け大耳小耳欄で紹介したが、群馬県大泉町では昨年から、日系ブラジル人を含めた住民らが道路清掃に取り組んでいる。小さな乱れが治安の悪化に繋がるとの考えからだ。
 コラム子は日本で小学校の教師をしていたが、学内でも同じことが言えた。教室環境の乱れと生徒の荒れは比例するので、荒れている時こそ掃除はおろそかにできない。自分が掃除をすることで「環境を綺麗に保とう」という意識が芽生え、秩序を保ちやすくなる。
 サンパウロ市役所では業者に大金を払って道路清掃をさせているが、教育水準が高い住人が多いであろう高級住宅街ですら、掃除業者が休むと道がゴミだらけになるのが現実だ。
 どうせきれいな街を目指すのなら、義務教育に掃除哲学の指導と実践を導入できないものか。掃除夫に払う金を回せば意義ある将来投資になり、同時に治安の改善にも繋がるはずだ。(阿)