ヤマザキマザック社=サンパウロ州ヴィニェード市に新拠点=顧客サービスの強化狙う

ニッケイ新聞 2013年7月2日

 世界大手の工作機械メーカー、ヤマザキマザック株式会社(本社=愛知県、山崎智久社長)の南米支社「マザック・スルアメリカーナ」(91年設立、角谷元康代表)が、サンパウロ州ヴィニェード市に新しく総合サポート拠点となるテクノロジーセンター(CT)を開設した。山崎社長を迎え25日、開所式が行われた。
 同社は工作機械の需要が拡大するBRICs諸国を中心に、営業拠点の新設や既存の拠点の拡張を進めてきた。医療、航空、自動車、土木、農業、鉱業など幅広い分野で同社の製品が利用されている。
 当地では、サンパウロ州サンタ・バルバラ・ド・オエステ市と南麻州カシアス・ド・スル市に次ぐ3カ所目のサービス拠点。増設により、ブラジル全土および中南米の顧客企業への営業・支援体制の強化をねらう。
 敷地面積5千平方米に建てられたCTには、商品の展示場や講堂、会議室、コールセンター、技術サポート室、部品倉庫などがあり、商品購入前後に様々な技術サポートを受けることができる。
 マサック・スルアメリカーナ社のマルチン・ヴァイ・ジェネラルマネジャーは、新センター設立後の展望に「2012年は前年比で15%の成長率を達成した。我々の商品は、ブラジル企業が国際市場で競争力を上げる強い味方になる。今年は20%の増収に加え、国内市場シェアを最大にしていきたい」との目標を掲げた。
 同社広報資料によれば、山崎社長も「世界を見据え、業界のリーダーとして、また顧客の最良の提携先として成長を続けていきたい」と語った。
 本社設立は1919年。61年から海外進出を開始し、日本国内5カ所に加え、アメリカ、イギリス、シンガポール、中国の世界5カ所に生産拠点を展開、22カ国に88カ所のサービス拠点を設置している。
 開所式には在聖総領事館の福嶌教輝総領事、坪井俊宣領事、ヴィニェード市議会ノルーベンス・ヌネス議長、ミルトン・セラフィン市長らが出席した。