聖母婦人会=バザーで福祉団体に貢献=1カ月前から福神漬け準備

ニッケイ新聞 2013年7月12日

 聖母婦人会は恒例の第55回慈善バザーを7日、サンパウロ市のサンゴンサーロ教会で開催し、1500人近くが押し寄せた。来場者らは同会自慢の手打ちうどんや五目混ぜご飯、太巻きなどに舌鼓をうち、名物の福神漬けを買って帰った。
 聖母婦人会の創立は1948年でサンパウロ市の文協よりも古い。終戦直後の祖国に救援物資(ララ物資)を送るために、渡辺マルガリーダ初代会長らが創立し、その志を会員らが引き継ぎ、今年で65年目を迎えた。第4代会長の安岡ローザさん(78、二世)も「マルガリーダさんは父(瀬尾武右衛門)のところによく協力の相談に来ていた」と振り返る。
 バザー当日は婦人部から約50人に、同教会青年部や夫婦グループを加え、総勢約100人が準備にあたった。
 目玉の福神漬けの準備は1カ月前から。まず840キロの野菜の切り込みを行い、絞って煮込んで430キロに。「昔ながらの製法。味の方もとても好評ですよ」と安岡会長はうなずく。
 来場者の菊地節子さん(67、二世)は「婦人会のみなさんがみな笑顔で、楽しそうな雰囲気のところがとても良い感じ。うどんもパステルもいいお味」と微笑んだ。隣にいた姉山田ゆきこさん(70、二世)も「五目混ぜご飯がとても美味しかった」と感想をのべた。
 このような日系人が中心になったバザーの売上げなどにより、教会本体の後ろ部分にあるサロン、駐車場、会議室などの建物が建てられてきたという。売上げ利益は、その他、憩の園、ガンセンター、タイパス修道院、孤児院などに寄付される。