グァタパラ51周年祭=「移住地はまだまだ元気」=品評会も4百点出品で賑わう

ニッケイ新聞 2013年7月17日

 グァタパラ農事文化体育協会(茂木常男会長)は13、14の両日、同会館で『グァタパラ移住地入植51周年祭並びに収穫祭』を開き、会員や地域住民ら多くの来場者で賑わった。
 モンブッカ墓地の「拓魂」碑前でカトリック式の先没者慰霊法要が開かれた。ジョジルレイ・アパレシード・ダ・シルヴァ神父による祈りが捧げられ、参列者は一人一人献花・焼香を行った。
 在サンパウロ日本国総領事館の佐野浩明首席領事、遠藤浩昭JICAブラジル事務所次長、サミル・レドンド市長、アドリアナ・セルトリ教育長、ジョゼ・アンセルモ・ミランダ市議会議長らが祝辞を述べた。
 功労者表彰では、サミル市長らに加え、昨年度まで10年以上に渡って同文協会長を務めた川上淳さんに賞状と記念品が贈られた。
 会場には食べ物や日用品などのバンカが出店されたほか、体育館では文協会員らが出品した野菜、果物、花卉、手芸作品約400点の品評会も行われた。
 運営を手伝い、自らも卵を出品した新田考二さん(60、島根)は「50周年を盛大に祝った昨年より出品数は多い。移住地がまだまだ元気な証」と笑顔を見せた。
 1962年第1回移住者の林良雄さん(62、茨城)は「高台に土地を与えられた人たちは、地域一帯を覆う細かい砂の層の影響で、どれだけ深く(井戸を)掘っても赤茶色の水しか出ない状況だった」と移住当初の苦労を振り返る。
 地域を支えてきた農業から離れる住民が多いことについて「寂しいが仕方のないこと。特に若者たちはそれぞれ自分にあった仕事を見つければいい。移住地を大切にする気持ちさえあれば、より良い場所にしていけるはず」と感慨深げに話していた。