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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年8月6日

 2日付エスタード紙掲載の社会的信頼度調査の結果中、〃大統領〃に対する信頼度が63%から33%に半減したとあるのを見て、さもありなんと思った。政権初年の11年は、汚職摘発の連発で疑惑の的の閣僚を次々と更迭、箒と塵取りを持つ大統領の似顔絵や掃除を意味する〃Faxina〃の言葉があちこちで見られた。あの頃は経済危機からの回復を加速させてくれるという期待もあって右肩上がりだった支持率は、今や完全に右肩下がりだ▼大統領支持率が経済状態に左右されるのは周知の事実だが、11、12年の低成長下でも大きくは低下しなかった。それなのに今回は大統領への信頼感も一気に半減したのは、景気回復の遅れ以上に、6月に起きた〃抗議の波〃でうろたえたかにさえ見える大統領の姿勢のブレ故と考えるのはコラム子だけではないだろう▼姿勢のブレという意味では、同時期に伯字紙掲載のアルゼンチンのクリスチーナ大統領の写真も気にかかる。世界ユースデー最終日に腹心の部下といえる政治家同伴で来伯、二人揃ってフランシスコ法王から祝福される写真が、本国での政治キャンペーンの道具になっているという▼同大統領がかつてのグレゴリオ枢機卿(現法王)を嫌っていた事は同国では公然の事実だが、新法王選出後は就任式にも出席。あからさまな態度の変化を鼻白む思いで見ていた人もいるのに、今度は法王と共に収まった写真が大写しの看板にされているのだからたまらない▼国民から高い評価を受けたいのは為政者の常だが、メッキがはげた時受けるダメージは、表面だけ繕ってその場を切り抜けようとする人ほど大きい。(み)