三原衆議ら3氏が来伯=セラード視察しアフリカへ

ニッケイ新聞 2013年8月30日

 日伯が協力してモザンビークを舞台に協調して進めている大規模農地開発計画「プロサバンナ」に関する視察をするために、三原朝彦(自民)、三ツ矢憲生(自民政務調査会副会長)、山際大志郎(自民、内閣府大臣政務官)ら3衆議がアルゼンチンを通って来伯しセラード開発の現状を5日間見て回り、25日晩にモザンビークへと旅立った。
 25日は朝からサンパウロ市のイビラプエラ公園の慰霊碑参拝、日本館や移民史料館を見学したあと、アクリマソン区で行われた歓迎会に出席し、集まった約40人の日系団体代表らと和やかに歓談した。
 三ツ矢衆議は「セラード開発のうまくいっている面、そうでない面を見たいと思ってきた。問題あれば解決するために、しっかり見たい」と意気込み、当地の道路や鉄道などの輸送インフラが「頼りない」ことに驚いていた。
 移民80周年で初来伯した当地と縁の深い三原衆議は「プロサバンナ計画が本当に良いのかどうかを判断しにきた」と慎重に前置きしながらも、当地のセラードを実際に見て、「大豆輸出では世界一、日本にも安定供給されていると聞いて、良い結果が出ていると思った」とのべた。
 山際衆議も「資源やエネルギーを持つブラジルと日本との経済的な関わりは、今後ますます強まるだろう」と語り、背広を脱いで移住者とテーブルを囲んだ。
 当日は福嶌教輝在聖総領事も出席したほか、同計画をブラジル側から推進する西森ルイス下議も首都から駆けつけた。福岡出身の三原衆議と同郷の松尾治文協副会長は、「アフリカだけでなく、ブラジルとの橋渡しもしっかりとお願いしたい」と期待していた。