クリチーバ南米浄土宗=開教60周年盛大に祝う=宮林昭彦法主が初来伯  

 

ニッケイ新聞 2013年9月19日

 

 南米浄土宗が開教60周年を迎え、6月2日、クリチーバ市内の原ホテルで記念講演会が開催された。浄土宗大本山光明寺の宮林昭彦法主(しょうげん)をはじめ、浄土宗の豊岡鐐尓(りょうじ)宗務総長、大乗淑徳学園の長谷川匡俊理事長(きょうしゅん)、佛教教育学園の中井真孝理事長(しんこう)、ハワイ開教区住職ら慶祝団約30人が来伯したほか、サンパウロ、イビウーナなど各地から約150人が集まった。
 「子供にも分かり易く仏教を伝えたい」とパネルシアターを考案、日本各地、世界でその技術を伝える西光寺住職の古宇田亮順さん(75、東京、こうだりょうじゅん)による講演で開始。パネル布で作られた動物とあそび歌による熱心な講演に会場から大きな拍手が送られた。
 初めてブラジルを訪れた宮林法主(80、長野)は「寺を挙げてお祝いに来ました。日系社会の皆さんのご苦労に感動した、敬意を示したい」とあいさつ。「信徒の皆さんの力を借りて、お寺と福祉を広めることができた。皆さんの努力のおかげで、ブラジルでの開教がある」と感謝を示した。
 続いて、和の精神、感謝して生きることの意義を説き、「皆さんがブラジルへ来られたのもご縁。皆で共に生きるという『共生き運動』をこちらでも実践して欲しい」と伝えた。
 移住前より浄土宗を信仰してきたという橋本はるこさん(85、山口)とサンパウロで10年お寺に通う小田光子さん(74、二世)も参加。「今日はとても良い勉強になった。パネルシアターも分かり易かった」と喜んでいた。
 宮林法主ら一行は記念講演会の翌日、クリチーバ文協日本語講座などを訪問した。(長村裕佳子クリチーバ通信員)