コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年9月19日

 日本では消費の冷え込みに加えて、日本酒離れが進む若者対策にと、色々な工夫が凝らされている。日本名門酒会の金子尚恭さんに話を聞くと、最近は銀座のバーで出し始めた「酒カクテル」が好評とか。
 日本酒をソーダ等で割り、オレンジの皮をあしらったり野菜ジュースを混ぜたりとお洒落に演出したカクテルで、〃米の精〃を純粋に楽しみたい御仁には邪道と嫌われそうだが、若者間では反響が良い。また、甘酸っぱい米製のシャンパンも一押しという。
 今回の食品見本市では、ブラジル人間で甘い柚子酒や軽い発泡酒が人気だったが、いずれも日本の若者にも人気の商品だ。日本人とはいえ、若者も日本酒に不慣れという点ではブラジル人と共通しており、趣向も似ているようだ。この種のカクテルは、まさにブラジルの酒ピリーニャにそっくり。日伯交流の中で「新しい酒カクテル」が生まれ、両国で流行ったら面白いのでは。(阿)