前田さん水墨画に挑戦=名護市研修生が23日出発

ニッケイ新聞 2013年9月20日

 沖縄県名護市の海外移住者子弟等研修生が決定し、ブラジル名護市親睦会の末吉業幸会長と研修生の前田みゆきさん(29、三世)が16日、来社した。人材育成や国際交流の目的で実施され、ブラジル、ペルー、ボリビア、アルゼンチンの4カ国から毎年2人が選ばれ、父母の地で研修する。
 1980年代終わりから始まり、これまでの総勢は60人ほどで、ブラジルからは前田さんが12回生。研修期間は23日から来年3月14日までの約5カ月間を予定している。
 名護市生まれの父と二世の母をもつ前田さんは、小中学生時代の9年間を福井県で過ごし、趣味が書道とあって日本文化に深く関心がある。「経験はないが、日本で水墨画に挑戦したい。帰国後は教室を開いたり、水墨画でデザインしたTシャツを販売するような会社を興したい」と意気込みを語った。名護市では南竜さんに水墨画を師事するという。
 末吉会長は「父親を早くに亡くした彼女だけに、父の郷里でしっかり学んで、こちらで存分にビジネスで活かし、郷土との絆を深めてほしい」とエールを送った。
 アルゼンチンからは仲宗根メリーサ・ベアトゥリスさんが選ばれた。