日伯がサンバで一つに=浅草に「アギア」が参加

ニッケイ新聞 2013年9月28日

 東京都で8月31日に開かれた『第32回浅草サンバカーニバル』に、今年も当地のサンバチーム「アギア・デ・オウロ」が参加、15日間滞在しサンバ学校や公立校を訪れ交流した。今年で5回目。
 シドニー・カリオウロ・アントニオ代表はじめ11人が参加した。ワークショップでは、カーニバルの技術を伝授。デカセギ子弟が通う横浜市の公立小学校でもショーを行ない、生徒らと交流した。「デカセギ子弟らは、父母の故郷の文化に触れ喜んでいた」という。
 シドニー代表は1986年、ショーのため35人で初訪日し、「日本が大好きになった」と語る。帰伯後、サンバチーム「ヴァイヴァイ」で打楽器を担当していた翁長巳酉さんと出会い、彼女の協力で、2009年に初めて同カーニバルに参加した。11年にはインスティチュート・コバヤシとも提携し、訪日を続けている。
 シドニー代表は「日本のカーニバルは未熟で様々な困難も抱えている。だが、その分商業主義で汚れておらず純粋」と好意的に語り、「昔はただ交流することが目的だったが、今は彼らの技術の向上を手助けすること」と話した。