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商議所シンポ=(下)=価格低下深刻さ増す家電=好調自動車にも不透明さ

ニッケイ新聞 2013年10月2日

 三浦修部会長の「ブルーレイ・プレーヤーやDVDプレーヤーなどは価格の低下が激しく、泣きたくなるような値段で売っているのが実情」といった悲痛な言葉とともに、電気電子部会では落ち込みが報告された。上半期の販売実績は、多くの商品が昨年を下回った。特に深刻だったのは、デジタル・スティールカメラで12・2%の販売減に見舞われた。
 また、9%の上昇を見せたテレビについても「昨年の在庫を、値段を下げて売り切る状況が続いた結果」とポジティブな要因ではないことを強調した。
 例外的に77%増と大きく販売を伸ばしたのがスマートフォン(多機能携帯電話)。三浦氏によれば、前述したデジタルカメラの販売減は、高性能なカメラを搭載したスマートフォンの普及が大きく関与しているという。
 下期の展望については、「W杯による需要の拡大と、スマートフォンに代表されるネットワーク関連での拡大に期待する」と話した。また、「インフラ改善と投資の促進」「税金を払わない輸入に対する厳格な取締り」などをブラジル政府に対する要望として挙げた。
 貿易部会の伊吹洋二部会長からは、2000年以降、鉄鉱石、穀物などの一次産品輸出の好調により続いていた貿易収支の黒字が、2013年に入ってから一転、急速に悪化し、今年上半期では1億ドルの赤字に転落したことが報告された。下期に入った7月単月でも19億ドルの赤字が出ているという。
 その原因なったのは、昨年同時期比約50%マイナス、金額にして52億ドルの減少となった原油の輸出減。原油生産設備のメンテナンスのための減産、旱魃に影響した水力発電量の不足で、火力発電の割合が高まるなど、国内の燃料需要が増加したことが要因と考えられるという。
 原油についてはさらに言及し、「5、6年前、近い将来大産油国になると宣伝された頃には、2015年ごろまでに日量300万バレル程度まで増産が見込まれていたものの、実際には計画通りに進まず、実際の現在の産油量は200万バレルを切る水準に低下してきている」と解説した。
 一方で下期の見通しに関しては、「ダム水位の回復による燃料消費の減少、ペトロブラスの原油生産の回復の2点にかかっている」と話し、「前者はすでに回復しつつあり、コストのかかる重油による発電も停止した。個人的には、通年での貿易赤字は防げるのではないかと思う」と締めくくった。
 他業界と比較して、例外的に好調を維持したのが自動車部会(武田川雅博部会長)。IPI減税が2012年末に終了し、今年1月からの段階的な税率の戻しが始まったことを受け、1〜3月の販売実績は著しく低下したものの、ANFAVEA(自動車工業会)の政府への陳情により一時的に税率の引き上げがストップされ、大きく業績が改善された。
 それでも、減税による動向に左右される状態は変わっておらず、武田川部会長に代わって登壇した同部会の岡本紀子氏は「経済状況の不透明さは増しており、2013年下期は非常に厳しい販売状況が予想される」と締めくくった。(終わり)