トメアスー=月見コンサートを開催=ベレン箏の会、初の野外公演

ニッケイ新聞 2013年11月1日

写真=月見コンサートの様子

 【パラー州ベレン発】トメアスー緑の会(乙幡正三会長=おっぱたしょうぞう、老人クラブ)は10月18日夕方、ベレン箏の会(丸岡邦子部長)を招いてトメアスーカントリクラブで「お月見・野外コンサート」を開催した。同箏の会から11人が訪れ、同市文協の日語・日系校の生徒を対象にワークショップを行ったほか、創立以来初の野外夜間公演を行なった。
 1月、箏の会が結成27年目にして同市で初開催したコンサートが好評を博したことから、「ブラジル人にも聴いて戴きたい」との緑の会幹部の強い思いで企画された。今年の仲秋の名月は9月19日だったが、箏の会の指導員、山田裕子(ひろこ)シニアボランティアが多忙のため、一月遅れの観月会となった。
 雨で一時演奏を中断せざるを得なかったが、急きょ会場を屋内に移して公演を続行。「みかんの花咲く丘」「荒城の月」「キャニオン・ビュー」など多彩なプログラムを披露した。奥山千晶・ソプラノ歌手はアカペラで「千の風になって」を独唱し観衆を沸かせた。山田指導員は「鳥のように」を優雅に独奏した。
 緑の会の役員・新井範明さんは、「野外コンサートの初の試みは、トメアスーの文化史に残る事でしょう。アマゾンの大自然の中でスクーリンに映し出されたグランドキャニオンの映像と箏の調べは、今も耳元に残っている」とコメントした。【パラー州通信員 下小薗昭仁】