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ニッケイ新聞 2013年11月2日

 レジストロ地方百年祭では2人のブラジル人が顕彰された。日本人だけの団体が許されなかった勝ち負け抗争の真っ最中、1947年に創立されたレジストロ・ベースボール・クラブ初代会長を務めたシゼナンド・デ・カルバーリョ、そして初代幹事長ジョナス・バンクス・レイテだ。父の代わりに受けった息子ロランド・カルバーリョさん(80)は、「スルプレーザ(驚いた)だ。父と日系人との友情の厚さを確信した」と喜んだ。このような地元ブラジル人との融和こそが、日系団体永続の秘訣のようだ。
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 山形民謡コンクールに最年少で出場したのは、タウバテ市在住の海藤洋平さん(26、三世)。海藤三味線教室・海藤司代表の次男だ。父の影響で民謡を始め、大会では伴奏者としても奔走したが「歌はもっと練習しなくちゃ」。母の晶子さんも優勝者の部で出場し、見事3位に輝いた。姉の紀世さん、司さんの甥にあたる赤堀雄三さんなども、大会運営に汗を流した。創立60周年式典にも携わり、海藤ファミリー大活躍。
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 先月27日に創立60周年式典を迎えた山形県人会だが、同県の吉村美栄子知事ら慶祝団一行はパラグアイへ。1983年に発会した同国の県人会創立30周年の祝福に20人が駆けつけた。鮭川村議会副議長の荒木京子さん(65)が民謡を披露し、現地青年による花笠踊りも行われたとか。諸外国の盛大な式典で伝統芸能を披露し、母県のアピール、親睦活動にとっても良い機会となった。