W杯で新しい交流の輪=ブラジル日本都道府県人会連合会 会長 園田 昭憲

新年号

ニッケイ新聞 2014年1月1日

 謹んで新年のお慶び申し上げます。

旧年中はいろいろとご支援をいただき、心より感謝申し上げます。

海外最大の日系人集団地であるブラジルで移住106年を迎えました。昨年は戦後移住60周年と、多くの県人会が記念式典のために、たくさんの方が来伯交流されました。

今年はサッカーのワールドカップがブラジルの各地で開かれ、世界の国々から多くの人たちが来伯します。日本からも沢山来ると思いますが、多くのひとたちはサッカーが好きな若者たちですから、これまでと違った交流の輪が作れるのではと期待しています。

またワールドカップ期間中に県連の主催するフェスティバル・ド・ジャポンもありますので、日本からの人達もフェスティバルの会場に足を運んでくれるのではと思います。そして2016年のリオで開催されるオリンピックと、世界中からブラジルは注目されます。そこでこの地に住む我々日本人、日系人に何ができるかを考え、日本だけでなく世界に交流の輪を広げることが大切です。

ブラジル日本移民の歴史については、後世に伝えることは大切ですが、これからの世界、ブラジル社会を考えることも必要です。もっと大きな視野に立ち、物事を考え進め、いろいろな面での交流が疎遠になっていく中、新しい日系社会を形成することが大切です。近年減少傾向にあります留学生、研修員制度の継続、明日を作る青少年の短期訪日交流なども都道府県人会などと共に訴えていきたいと思います。

また県連では、郷土芸能、郷土食の祭典であるフェスティバル・ド・ジャポンを通じて、伝統ある郷土芸能を守って来られた方々、郷土に永く伝わり郷愁を呼ぶ郷土食をブラジルの地に残すことをこれからも深めて行きたいと思います。

また県連が25年以上続けている「移民のふるさと巡り」も、以前行った事のある地域も含め、新しい交流を探したいと思います。

今年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。