除夜の鐘つき新年を祝う=南米本願寺で『修正会』

ニッケイ新聞 2014年1月3日

力強く鐘をつく参加者

力強く鐘をつく参加者

南米本願寺ブラジル別院(菊池顕正輪番)は大晦日31日夜から1日にかけ、サンパウロ市ジャルジン・ダ・サウーデ区の同寺で、前年を反省し新年を祝う『修正会』を開いた。集まった100人以上の参加者は、それぞれに思いを込めながら除夜の鐘を撞いた。

1970年代初頭から始まり、すでに40回以上を数える伝統の行事だ。新年を迎える午前0時の15分前にはすでに、鐘の前に長蛇の列ができていた。

磯美奈子さん(73、二世)は、「今年も一生懸命がんばろうっていう思いで(鐘を)ついた。『その割には弱いね』って友人に笑われてしまったけど」と笑顔を見せた。69年にサンパウロ市内に移り、初回から毎年かかさず参加してきた。「40年前は熱心な人を中心に少人数でやっていたのが、今ではこんなに賑やかになった。外人も増えて雰囲気は変わったけど、日本の文化が広まったのだと思うと嬉しい」と感慨深げに話した。

熊本県南阿蘇村の江善寺から派遣され、滞伯4年目を迎えた菊池輪番は「日本でもやるところが少なくなってきている行事。ブラジルの地でこれだけ長く続いているのは、コロニアの熱い思いに支えられているから」と感心した様子を見せていた。

僧侶らによる読経、説教の後には年越しそばが振舞われ、参加者らは賑やかに2014年の到来を祝った。