エクアドルで邦人殺害事件=新婚旅行客がタクシー強盗で

ニッケイ新聞 2014年1月4日

 エクアドルのグアヤキルで12月28日午後10時半頃、新婚旅行で同地をおとずれていた日本夫婦が襲われ、男性が殺害され、女性が重症を負ったと現地メディアが報じている。現地新聞では被害者の氏名がHitomi
Tetsuo (28)と妻のShatumy Maryko(27)と紹介されている。「ヒトミ・テツオ」「シャツミ・マリコ」のような発音だ。

 報道によれば、宿泊していたホテルからタクシーに乗ったところを後ろから別の車でつけられ、グアヤキルの南部サンマルティン通り付近で、車内に乗り込まれる形で襲われた。重症を負った女性は、腹部に留まった銃弾の摘出手術を受け、現在容体は安定している。右足に受けた銃弾は貫通していた。

 犯人は捕まっておらず、同国政府は犯人の情報に5~10万ドルの謝礼金を出すこと、被害者と家族にできる限りのことをすることを発表している。

 グアヤキルに向かった大使館担当者に電話で取材したところ、「まだ何も言えない」との回答に終始した。

 同市在住の日本人は本紙の取材に対し、「グアヤキルでは度々タクシーが強盗にあうが、殺されるなんて残酷すぎる。非常に残念だ。ホテルの名前も新聞に書かれていないし、まだ詳しいことがわからないのはおかしい。観光客が減ってしまう」と不安を覗かせていた。(秋山郁美エクアドル通信員)