大耳小耳

ニッケイ新聞 2014年1月16日

 サントスFCという高い壁に、上位進出を阻まれた柏レイソル。下平監督が「一番大きかったのは体格・体力差。サントスの選手のほとんどは94年生まれで、96年組より下が中心のうちとは確かな違いがあった。この年代では数年の差は大きい」と話した通り、個のぶつかり合いでの劣勢が目立つ試合となった。一方で、今大会を通じて見せた連動的な組織プレーでゴール前まで持っていく力は十分にあることは証明された。あとはゴール前の鉄壁の防護を突き破る個人技が大きな課題といえそうだ。

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 細かくパスを繋ぎ、連動した動きで攻撃する柏のスタイルは、伯メディアから「バルセロナ・ジャポネス」と紹介されるなど、ブラジル人からも高い評価を受けた。サントス戦当日の会場でも、「凄く良いチーム。試合が楽しみ」というサンチスタの声を試合前に何度も聞き、今大会で柏が与えた衝撃の大きさを実感。記者席に案内してくれた会場スタッフの男性などは「美しいサッカー。サントスは勿論応援しているけど、直線的すぎるね。今日は柏が勝つと思う」と語っていたほど。ベスト32という結果とともに、しっかりとした足跡を残せたようだ。