コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2014年1月17日

 数年前から騒がれている鹿児島県人会館売却に向け、いよいよ進展がありそうだ。創立100周年も無事終わり、同県ブラジル実習生も今期で終了と区切りの年だ。

 売却実現は目前ではないものの、年末年始には数年生活していた日本人男性2人が引越ししていった。まだ10人以上の生活者がいるものの、「年内には必ず」と力を込める事務局は、W杯に向けた滞在問い合わせにも現段階では断りを入れているという。

 「身の丈にあった会館規模で運営しないと」と園田昭憲会長も言うが、日本人旅行者のブログには会館滞在の記事も多数見られ、ある意味ではサンパウロ市のシンボルのような存在だった。

 コラム子も含めて、少なくなった生活者の間には「まだ売られないだろう」との楽観と、「ほんとに売られてしまうのか」という寂しさが入り混じっている。(祐)