東西南北

ニッケイ新聞 2014年2月15日

 13日夕方、猛暑と少雨に見舞われているサンパウロ市や大サンパウロ市圏に久々に強い雨が降った。この雨でサンパウロ市内の7カ所で冠水、13本の倒木、60機の信号機の故障が起こった。こうした被害を伴う雨は27カ所での冠水被害を出した1月24日以来となる。そうした被害はサンパウロ市南部に顕著で、サンパウロ市北部からブラガンサ・パウリスタ方面まで広がるカンタレイラ水系ではあまり雨が降らず、降水量は1・4ミリを記録したに過ぎなかった。例年の同水系の2月の平均降水量は202・6ミリだが、今年は13日現在で2・1ミリしか降っていないのは気がかりだ。今週末に降ると予想されている雨に期待するしかない。

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 1月末にリオで撮られた、犯罪を犯した黒人少年を柱にしばりつける人種差別まがいの写真は、STB局のニュースキャスターの懲罰者を擁護するともとれる発言で話題が大きくなっているが、皮肉にも妙な流行になっている。10日にはサンパウロ市パウリスタ大通りで大学生のトロッチで似たような行為が行われ、14日にはサンタカタリーナ州イタジャイー市で窃盗犯が柱につながれた写真が新聞紙面を飾った。リオでの写真公開は問題提起のはずだったのだが。

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 12日、サンパウロ市東部で81歳のタクシー運転手がトランクに閉じ込められた状態で発見された。その運転手は中央部ベラ・ヴィスタで乗って来た、ブラス行きを希望した夫婦と見られる2人組に運転中に脅され、財布を奪われた上に、トランクの中に閉じ込められたまま置き去りにされた。「老人にこんな仕打ちをするとは卑怯な犯人だ」と同僚たちは語っている。