草の根資金協力=トメアスーに11万ドル=ニッケイ学校の体育施設に

ニッケイ新聞 2014年2月18日

 日本政府による「平成25年度対ブラジル国草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、「トメアスー総合体育教育施設計画」を実施するため、11万3189ドルを限度とする資金供与を決定した。

 贈与契約への署名式が12月21日午後7時から、トメアスー文化農業振興協会(ACTA)講堂で行われ、約150人が見守る中、在ベレン日本国総領事館の沼田行雄総領事(帰国)と、ACTAの乙幡敬一会長により署名が交わされた。

 ACTAは、アマゾン最大の日本人移住地であるトメアスーの日系社会を統括する団体で、今回の資金供与を通じ、傘下のニッケイ学校敷地内に、約700平方メートルの総合体育施設が建設される。同学校生徒の体育教育の改善、心と身体の健康増進が期待される他、地域の公立小中学校、地域社会にも施設は開放される予定となっている。

 武田ベゼーハ市長は「成長途中のトメアスー市。支援により更に発展できる」と述べ、乙幡会長は「日系社会のみが裨益対象となるのではなく、トメアスー市民全体が恩恵を受ける」と謝辞を述べた。

 沼田総領事は「帰国前の最後の仕事として、今回の署名式に参加することができ嬉しく思う」と述べ、署名式の後には沼田総領事に対し、アルヴェス市議会議員から、トメアスー名誉市民の称号授与式が行われた。