コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2014年2月28日

 「人的交流をより盛んに―」。三輪昭前大使が送迎会で最後にそう強調した。両国間の研修制度といえばまずはJICAか。当地の日系研修経験者から体験談を聞いたが、誰に聞いても「素晴らしい環境だった」と振り返る(4面で詳報)。

 そういえば、小泉純一郎首相(当時)が来伯した04年9月の共同声明や、05年の「文化・教育交流に関する覚書」においても「今後5年間で1千名を超えるブラジル人学生び青年を日本に招へいする」と発表されたが、一体実現されたのか。

 三輪氏は帰国早々、ラテンアメリカ協会に招かれ東京都内でブラジル社会に関する講演会を予定している。「最近のブラジル情勢」と題し、行政や日伯関係などを講話するようだ。ぜひ日系社会のことも説明して欲しいもの。コロニアと肌で接した人物だけに、それを日本で知らしめる活動を期待したい。(祐)