アジア最大食品展示会=「Foodex」開催=ブラジル企業も多数出展=豚肉、アサイーなどPR

ニッケイ新聞 2014年4月5日

世界各国・地域から2600社が出展するアジア最大級の食品・飲料専門展示会『第39回FOODEX JAPAN 2014』が今月4~7日、千葉県千葉市の幕張メッセで開催され、ブラジルからも65社・団体がパビリオンに軒を並べた。

食業界のビジネス活性化を目的に1976年より毎年開催されており、約7万5千人が来場する。「味覚の王国」と名付けられたブラジル・パビリオンはW杯を控えて規模も大きく、日本初上陸の商品も登場。

昨年初頭に輸入が始まったサンタカタリーナ産の豚肉をはじめ、鶏肉、加工食品、スイーツ、ワイン、クラフトビール、プロポリス、コーヒーや、近年日本で注目を浴びているアサイー関連商品も多数出品された。

ボンペックス・ジャパン社は、ミナスジェライス州ベロオリゾンチに本社を置くグローバル・ベヴィ社(Global Bev)が生産するジュース「AMAZOO アサイー」を紹介。当地では2012年、総合格闘家のアンデウソン・シウバが先住民族カマユラ族の里を訪ね、地元戦士と格闘する宣伝映像を制作して話題になった商品だ。750mlパック中に千粒以上ものアサイーが入った濃厚さが売りで、日本では、すでにイオンなどで流通しているという。

(Mega Brasil取材)

 

SANJOも初出展=好評価なるも競争厳しく

日系社会が誇るワインメーカー、SANJO(サンジョアキン農業協同組合)も、日本進出への第一歩として初参加。ブラジル・パビリオンで「Maestrale Integrus」やスパークリングワイン「Nobrese Bruto」など自信の商品7種を出展し、感触を探った。

今回直接ビジネスに結びつくことはなかったが、平延渉販売補佐は「味への評価は良かった。ブラジル産で珍しがられたし、日系人が作ったということでも関心を持ってくれた」と好評価を喜んでいる。

「日本で売っていたら買いたい」という声もあったため、今回の出展で得た人間関係をビジネス提携につなげたい考えだ。目下、輸入会社と交渉を進めており、話がまとまれば日本のレストランに商品が流通する可能性があるという。

しかし、輸出すると値段が3倍程度に跳ね上がるのも悩みの種だ。「他国から何百というワインが来ているので競争は厳しい。ブラジルの特色を出さない限り、客はよってくれない」と状況は厳しいながらも、「W杯が終わっても五輪があるので、来年もチャンスがあれば参加したい」と地道にアプローチする姿勢を見せている。