■ひとマチ点描■明治生まれ、矍鑠とした102歳

 「長生きの秘訣? そんなの何にも無いわよ。肉でも野菜でも何でも食べるわ」と大笑するのは鈴木美智子さん(102、鳥取)=写真右=だ。明治生まれで1925(大正14)年に両親に連れられて渡伯し、カフェランジアのズッキ耕地に入った。
 農業をやめ、戦争前に両親がマリリアで穀物商を始めた。「舗装道路なんかなくて、雨が降ったら赤土がツルツル滑って、車がジグザクに走ったものね。松原安太郎さんも良く買い物に来たわ。その頃、私はまだ小さかったから直接に話したことないけど。ゼッツリオ大統領の信用の厚い人だといい評判だった」と思い出す。
 58年に出聖し、エスペランサ婦人会には1962年に入った。子どもは11人、孫13人、ひ孫7人。名前を呼ばれるとすっくと立ち上がり、倉持会長から記念品を受け取った。きっと70周年も元気に出席するに違いない。(深)