東西南北

 サッカーのブラジル杯での人種差別発言で渦中の人物となっているグレミオ・ファンの女性、パトリシア・モレイラさん(23)が5日、ポルト・アレグレで記者会見を行ない、公式に謝罪した。パトリシアさんは8月28日の試合でサントスのキーパー、アラーニャに向かって「マカーコ(猿)」と叫んでいる姿がテレビに映って一躍有名になり、社会的批判を受けていたが、「試合に負けていたことで気分が高揚しすぎていた。人種差別の意図はなかった」とし、泣きながらアラーニャとグレミオに侘びた。この件でグレミオは参加失格処分を受け、パトリシアさんは失職。自宅でも投石などのいやがらせを受けている。
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 昨日付本紙でも報じたサンパウロ市南部ヴィラ・ダ・パスで、入居予定のまま何年も待たされていることに業を煮やした人たちが起こした侵入行為について4日、サンパウロ州地裁は15日以内での立ち退き命令を下した。理由は、このアパートの所有者が建築会社のものであるから、というものだ。この侵入は、長い人で10年以上前に購入し、支払いも行なわれているのに鍵がもらえず、転売行為まで行なわれていたことが判明して起きたものだ。
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 4日午前11時ごろ、大サンパウロ市圏グアルーリョスのクンビッカ地区で、建設中のビルの中二階部分の床板が倒壊、作業員2人が下敷きになって死亡した。ヘリコプターなども導入した大掛かりな救出作業が行なわれたが、作業員は二人とも、遺体となって発見された。中2階約150平米の作業は6人で行なわれていたが、事故発生当時は2人だけで作業をしていた。