代理処罰の被告が死亡=パラー州で茨城の容疑者

 【リオデジャネイロ共同】茨城県内で死亡ひき逃げ事件などを起こした後、母国ブラジルに帰国し、日本側の代理処罰(国外犯処罰規定による訴追)要請を受けてブラジルで起訴された被告が死亡していたことが14日、分かった。
 在ベレン領事事務所や北部パラ州の裁判所の記録によると、死亡したのはジュリオ・アンドラジ被告=当時(38)=。茨城県内で郵便局強盗や死亡ひき逃げ事件を起こしたとして、日本政府が2010年に代理処罰を要請し、パラ州の検察が11年3月から4月にかけて過失致死と強盗に当たる罪で起訴した。
 しかし、ことし3月、パラ州でアンドラジ被告が死亡したことが判明、検察当局は起訴の取り下げを裁判所に要請。8月27日、パラ州高裁はこれを認める決定をした。
 茨城県警は今後、容疑者死亡のまま強盗容疑などで書類送検する方針。