大耳小耳

 コチア青年合同祝賀会には遠方からの参加者が多かった。傘寿を迎えた南昭一さん(石川、1次5回)は、マットグロッソ州から参加。喜寿の小野寺守さん(岩手、1次9回)はパラナ州、同じく喜寿の松岡利治さん(埼玉、1次10回)はリオ州から駆けつけた。「同じ苦労をした私たちの絆は強いですよ」と口々に言う。55周年式典には各地から600人が集まり盛大に祝ったが、節目となる来年の60周年式典は、輪をかけて盛り上がりそうだ。

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 カニエテの慈恩寺に安置されている無数の位牌。放置されたまま傷むに任せてあったのを、「ペルー新報」の太田宏人元日本語編集長が1997年から3年間かけ、修復・整理し位牌帳を作成したという。日系人が次々と位牌を持って訪れるという状況が、先祖の位牌を供養するにも苦労する同地の状況を表している。様々な仏教宗派が寺を構え、布教を進めるブラジルは、先祖供養の面でも恵まれているといえそうだ。

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 25日付け本面で紹介した、短歌誌「椰子樹」の連載「ブラジル歌壇を支えた人々」を一冊にまとめた『流れの韻き』(小野寺郁子著) だが、発行元の日毎叢書企画出版(Rua da Gloria, 332, s/32, Liberdade)でも25レで取り扱い中という。小野寺さんは「関心のある方は、直接取りに行って頂けたら」と呼びかけている。