兵庫県姫路 クリチーバ 姉妹都市提携30周年祝う=石見市長ら5人が式典出席=記念演奏や祝賀パーティ

 【長村裕佳子クリチーバ通信員】兵庫県姫路市とパラナ州クリチーバ市が姉妹都市提携30周年を迎え、姫路市から石見利勝市長、八木隆次郎市議会議長ら5人が来伯し、11月7日、バリグイ公園のサロンで記念式典が開催された。関係者約150人が出席して節目の日を祝った。

 石見市長は10年前に続き2度目の来伯。「クリチーバ市とは高校生の留学などを通して交流を高めてきた」と話し、「密な姉妹都市関係を続けてこられたのもクリチーバ市民の尽力のおかげ。感謝を申し上げたい」と伝えた。
 まったく偶然ながら、グスターボ市長の父マウリシオ・フルエチが市長在任中に姉妹都市提携が開始された事を説明し、「30年の交流の中で、温かく迎えてくれた姫路市での留学生の受け入れに感謝したい」と語った。
 その後、スライドでクリチーバ市の紹介が行われたほか、これまで両国で実施されてきた留学の様子が紹介された。
 式典には元留学生の本田サンドラ陽子さん(四世、40)も出席。日本語の習得のために98年に留学したという本田さんは、「ブラジルにいる家族から学んだ日本語と現代の日本語の違いを知る事が出来、貴重な経験だった」と振り返った。
 同日夜には、クリチーバ市内の聖母マリアチャペルで同提携30周年記念コンサートが開催され、姫路市関係者や地元政府関係者など招待客約2000人が来場した。
 池田敏雄在クリチーバ総領事が「今後さらに姉妹都市交流が発展しますように」とあいさつ。リオ在住のピアニスト・清水由香さんとブラジル人のバイオリン、ヴィオラ、チェロ演奏家との共演で「もみじ」などが披露された。
 清水さんのピアノソロではブラジル人作曲家ヴィラ=ロボスの曲が演奏され、来場者を楽しませた。演奏会の後、同会場でカクテルパーティが行われ、クリチーバ市の国際交流担当の山脇ジョルジさんが乾杯の音頭を取った。