アギア・デ・オウロ=「日系コロニアの参加を」=大相撲魁聖関を本番に招聘か=浅草から20人以上参加=五所川原「ねぷた」も山車に

 来年のカーニバルのテーマを「日伯外交樹立120周年」に決めたサンバチーム、アギア・デ・オウロが20日午後6時半から、サンパウロ市東部バーラフンダ区の練習場で、青森県人会会長の玉城道子氏、ブラジル日本国際青年会議会長ストウ・マルコス氏、日本カントリークラブ副会長の生野エジソン氏ら日系団体代表を招いて特別公開イベントを行った。

 福嶌教輝在聖総領事、同サンバチームのシジネイ・カリオウロ会長、協力団体インスチトゥート・パウロ・コバヤシ(IPK)の小林ヴィットル代表が壇上から、「120周年」を選んだ趣旨と、在伯日系人と現地日本からのダンサー合わせて500人をパレードに参加させる計画を発表、日系コロニアに協力を呼びかけた。同チームによれば20日時点で、当地側だけで250人、浅草から20人以上が参加登録を済ませているという。
 福嶌総領事は挨拶で、このテーマを選んだ事への感謝と、シジネイ会長の日本への愛着の強さ、同氏の日本でのサンバ普及活動への敬意を表し、来年の優勝を祈った。
 続けて総領事は、過去に他のサンバチームが日本をテーマにした時に比べ、今回は更に日伯相互の協力に基づいていると強調した。来年2月の本番で日本からサンバダンサーが来るのみならず、8月の浅草サンバカーニバルにはアギア側からダンサーや打楽器隊メンバーが行く計画があることを明らかにした。
 今までは「日本移民」が中心だったのと違い、今回は先端技術、アニメなど「現代日本」を扱ったものになるという。パレードの最後の山車には青森から本物の「ねぷた」を持ってくるなどの3点が特徴的である事をアピールした。
 また報道陣に製作中の山車が特別に公開され、5つの山車と全体構成の紹介も行われた。
 「先端技術やアニメ」「低カロリーな和食と伝統スポーツ、長寿社会」「信仰の持つ力が日本人の穏やかで和を重んじる気質の源になっている」「伝統を重んじ年長者を敬う気質」や最後には「日伯両国の文化の融合」を浅草サンバカーニバルに参加している日本人サンバ愛好者を招聘することで表現する。
 当日の打ち合わせでは、日本で活躍するブラジル人力士・魁聖関の本番当日のパレード招聘に向けて日本相撲協会と交渉中であることも明かされた。
 日系コロニアからパレードに参加する沖縄県人会監査委員の島袋カミーロさん(50、三世)は、今年に引き続き夫人と共に踊りで参加する。カーニバル当日だけでなく、何度も合同練習(エンサイオ)への参加が求められるが、「今回は日伯友好120周年記念の年。最高の結果を目指して努力するのはあたりまえだよ」との強い意気込みを見せた。