ロンドリーナ=見真塾の第3回同窓会=思い出話に花咲かせ

 パラナ州ロンドリーナ(以下ロ市)で最も古い日語塾として知られる「見真塾」の卒業生が昨年11月9日、市内のレストラン「兜」で同窓会を行なった。前年に続き第3回目となった同窓会には、家族らも合わせて約50人が出席して賑わった。
 同塾は1947年、故中村通之氏がマリリアからロ市へ家族移住した頃に開設した。マリリア時代に中村氏はブラジル小学校教員試験に合格しており、その手腕を生かすため、また「真理に生きる学習塾」という願いを込め「見真塾」と名付けたという。
 18人の寄宿生からスタートし、翌年には40人、翌々年には60人まで増加した。53年には寄宿生97人、通学生は計150人にまでなったが、木造校舎が放火によって全焼する憂き目に遭い、寄宿生の半数が西本願寺に身を寄せることになった。しかし父兄らの再建努力によって短期間で新宿舎、講堂が完成。存続の危機を乗り越え今日に至っている。
 第1回目の同窓会は、中村夫妻が健在だった58年に行われ、第2回は西村鉄雄、大本ひろ子両氏らの呼び掛けにより13年10月、レストランまつりで行なわれた。半世紀を経て白髪になった同窓生達だったが、当時から色褪せない思い出話に花を咲かせた。
 今回の第3回目には前回同様、ロ市名誉市民章を受章した江頭美氏や、伯銀支店を日本に開設して7年間支店長をつとめた橋爪征四郎氏も顔を見せた。
 一同は学童時代の思い出話で賑わい、カラオケ、福引、ビンゴなどに講じて更に親交を深め、来年の再会を約した。(ロンドリーナ通信員 中川芳則)