「移住100年のあゆみ」=岐阜県人会が年表発刊

本の表紙

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 岐阜県人会(山田彦次会長)が先月10日、年表『岐阜県人ブラジル移住 100年のあゆみ』(288ページ、500部)を発刊した。
 13年8月には県人移住100周年、県人会創立75周年を祝っており、同年2月の理事会で作成を決定した記念事業がこのたび完成を迎えた。
 古い時代の資料は手元になく、会創立当時の関係者は逝去し話を聞く術もないため、年表形式でまとめることになった。特に戦前の文書資料はほとんど存在せず、『ブラジル岐阜県人会75年の記録』という改題案も出たが、移住100周年の記念出版とあって現題名に決定した。
 移住開始の1908年から2013年末までを全10章に分け掲載。前身にあたる親睦会や節目ごとの記念式典、会館引越しなどの出来事が取り上げられ、県費留学制度や文化事業などを題材にコラムも記された。
 坂野政信事務局長は、「1913年の若狭丸から始まる岐阜県人の移住史をまとめることができた。はっきりした日付が不明な部分もあるが、当時の出来事、歴史が分かる貴重な一冊になった」と完成を喜んでいる。
 山田会長も本書を通し「県戦略推進課、教育委員会、県警本部、下呂市役所など資料調査にお手伝い頂き、協力していただいた関係各位に感謝」と述べている。
 問い合わせは同県人会(11・3209・8073)まで。