「教育のない教育大臣」の言い分

 パラー連邦大学でシジ・ゴメス教育相(PROS)が先月末「400、300人の下議にとっては、政府の調子が悪いほど具合が良い。〃彼ら〃は議員配分予算をもっとかすみ取れるから、政府の弱体化を望んでいる」と発言して〃アシャカドーレス〃(盗賊)扱いしたと暴露された=2面で詳報=▼「教育のない教育相」と非難され、議会に呼び出された。教育相は「与党なのに野党のように振る舞うのはおかしい。骨を口から放し、与党を出よ」と言い放って途中退場し、教育相を辞めた▼誰が〃彼ら〃かと言えば、PMDBを中心とする与党内造反勢力だ。民政移管後の30年年間、大統領を当選させたことがないのに、与党に居すわり続ける大政党だ。政治関連サイトによれば、大統領弾劾の場合、副大統領が繰り上がる。もし副も弾劾された場合は下院議長。今なら、いずれの場合もPMDBに〃棚から牡丹餅〃だ▼ただし、大統領任期前半に副もろとも弾劾されれば、再選挙となる。その場合のみ政権が変わる可能性がある。だが、弾劾を決定するのは議会だから、最大勢力のPMDB代表(副大統領)を排除することは難しい▼PTや大統領がペトロロン疑惑で弱体化したら、野党PSDBが大統領の犯罪捜査を申請、さらに評判が落ちて弾劾されたら、〃彼ら〃が政権を乗っ取るとの筋書きが見える。こんな権謀術数が見え見えなゆえか「議会」支持率はわずか9%(ダッタフォーリャ調査)と、ジウマの記録的低支持率13%より低い。そんな議会最強のPMDBを敵に回して株を上げたシジ氏を、次回の大統領選挙候補に―という声すら早々に出ているとか…。(深)