ブラジル三井物産=土屋信司氏が社長就任=22年ぶりのブラジル赴任

 ブラジル三井物産社長を2011年4月から4年間務めた藤井晋介さん(56、岡山)が退任するにあたり、土屋信司さん(57、東京)が交替で就任、二人で挨拶のため来社した。
 土屋さんは83―85年、88―93年にブラジル支社に勤務しており、22年ぶりの当地赴任となる。米国に8年半、シンガポールに3年半と、通算19年以上海外での事業展開に携わってきた。
 90年前後のハイパーインフレ時代を経験していることから、「皆が今大変大変というけど、私は良い時代を知らない。ブラジルは人口も増えるし、まだまだできることは一杯ある。この生みの苦しみの時期に仕事をさせてもらえるのはありがたい」と前向きにコメントした。
 「その国のインサイダーとなって仕事ができれば根付いたといえる。ブラジルでも大分食い込んできた」と評価し、当地の強みを活かした事業展開に意欲を見せた。
 藤井さんは「多様な経験をさせて頂いた」と感謝をのべた。帰国後は東京本社の事業統括部に勤務する。

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 日本自動車販売協会連合会などが発表した昨年度の車名別新車販売台数で、上位10車種のうち7車種は軽自動車が占めたとか。同ニュースに、ブラジル三井物産の藤井晋介前社長と土屋信司社長は、「僕らが若い頃にはありえなかった。女の子とデートするには軽じゃ駄目だったのに」と時代の変遷を感じたよう。同社でも最近はブラジルが海外赴任の希望地で3本の指に入るという。時代は移り、これから50年先、ブラジルが全若者憧れの渡航先になっていたりして。