クリチーバ=総領事「留学生7人に期待」=専門分野で日伯の架け橋に

 在クリチーバ日本国総領事館は3月17日、2015年度国費外国人留学生渡日前オリエンテーションを開催し、留学生、関係者ら約30人が参加した。研究留学生5人、専修学校留学生2人の7人が4月から日本へ出発する。
 研究留学生は柏木フェルナンダ・ミユキさん、三浦ラリッサ・アカリさん、マリア・エドゥアルダ・アルヴェス・ドス・サントスさん、ヒガシ・デニスさん、エジソン・エジガル・ダ・シルヴェイラさん。専修学校留学生には田中カミラ・ユミさん、小山エレンさんが選ばれた。
 池田敏雄総領事は「日本で困難を乗り越え、多くの経験をしてほしい。ブラジルへ戻ったら日伯の架け橋になってもらいたい」と、留学生たちへメッセージを伝えた。
 あしなが育英会の藤村修副会長も出席し、「将来は日伯関係に貢献するつもりで、また、お世話になった人にお陰様の気持ちをもって頑張ってもらいたい」と激励した。
 パラナ連邦大学大学院で海洋システムを研究するマリア・エドゥアルドさん(23)は、琉球大学大学院で現在の研究を継続する。「琉球大学にはこの分野で世界的に有名な研究室がある。大西洋とインド太平洋の比較を行いたい」と、期待を胸にした。
 ヒガシさん(25、四世)は、筑波大学大学院の国際日本研究専攻で研究を行う。「日系ブラジル文学と日本文学の比較を行いたい」と意気込み、「将来はブラジルで日本語や日本文学を教えたい」と語った。
 専修学校留学生の田中さん(20、四世)は、服部栄養専門学校で調理師の勉強をする。「日本食や和菓子には見た目の美しさに感動できるものがある」と話し、「その良さをブラジルに広めたい」と思いを伝えた。
 同日はパラナ元留学生協会の大山ニーロ会長も出席し、留学生たちを激励した。
 国費留学生は人気があり、クリチーバ総領事館管轄でもその応募者は近年増加傾向にあるそうだ。日本語・日本文化研修留学生の5人は昨年すでに出発している。(長村裕佳子クリチーバ通信員)