東西南北

 大サンパウロ市圏オザスコで11日朝、公有地に不法に住み着いた人々の強制退去が行われた。約200世帯の人々は抵抗を試みたが、午前10時にはショベルカーが持ち込まれ、木材などで作った仮の住まいが次々に倒された。住む場所もなく、わずかな物しか持てない人々がやっと手にしたマットレスが壊れた屋根や壁用の板などと共に地面に投げ出される光景は、社会政策の狭間で漏れる人々が多い事や格差の大きさを如実に語る。
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 サンパウロ市北部のパルケ・ノヴォ・ムンドで10日、集合住宅の貯水槽を清掃しようとした婦人が、45キロの大麻と秤、ランサ・ペルフーメと呼ばれる麻薬入りの容器1500本を見つけ、警察に通報した。逮捕者は出ていないが、7日朝はサンパウロ州イトゥー市内を走るカステロ・ブランコ道で、小型のトラックに積まれ、母の日のプレゼントのごとく包装された冷蔵庫の中から200キロの大麻が見つかるなど、麻薬を巡る話が尽きない。7日の件は、トラックを運転していた運転手の挙動を不振に思った道路警察が積荷を調べたら、とんでもない荷物が見つかったとの事だが、南麻州から5千レアルで頼まれたお届け物。本当の受取人は?
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 先週末にサッカー全国選手権が開幕、1部所属のサンパウロ州5チームはサンパウロとコリンチャンスが水曜のリベルタ杯をにらみ主力を温存しつつも勝利、パルメイラス、サントス、ポンチ・プレッタは引き分け発進となった。混戦の予想される今年の全国選手権、2011年コリンチャンス以来となる4年ぶりサンパウロ州チーム戴冠なるか。