宮城・中沢会長=モリンガと綿花の視察へ=事業の活発化を狙って

 宮城県人会の中沢宏一会長が3日、サンパウロ州アチバイア市の中沢スポーツ教育センターに「綿とモリンガ視察小旅行」を挙行した。月2回同県人会館で実施する市場「青葉祭り」や、県人会関係者ら約50人が参加した。
 自身が栽培する綿とモリンガに対する理解・関心を広めることが目的。その栄養価の高さと多様な効能から〃奇跡の薬木〃と呼ばれるモリンガは、葉を煎じて飲むと血圧や血糖値、コレステロール値などが正常化し、健康になるという。青葉祭りでは同センター産の茶葉を販売している。
 「医者いらずの薬木・モリンガ」と題した寄稿(5月1日付け)を本紙に寄せた専門家の野澤弘司さんが講演を行なった。聴衆の中には愛飲者もおり、「体の調子が良く感じる」「暴飲暴食でも血圧の上昇が抑制された」「朝の目覚めがスッキリした」など体験談を寄せていた。
 敷地内に植えられた7千本の苗木を視察し終えた一同からは、「モリンガの天ぷらなど、関連食品も開発・販売したい」「体験発表会を行なって、効能などを改めて知りたい」という感想が聞かれた。
 また、同センターで栽培中の綿については、2メートルほどに成長した生育状況を確認。綿は東日本大震災で被災した福島県で復興シンボルとされていることから、中沢会長は復興支援を目指し、被災地から届けられた種から育てている。収穫予定は6月ごろ。今後は商品化、販売に向けた協力体制をさらに固めていくと確認した。
 同会長は「貴重な意見交換の場となった」と振り返り、「青葉祭りを活用して、健康相談会など盛んな活動を進めたい。綿作に関しても、ブラジルから復興支援の協力を届けられれば」と意気込んだ。