第18回日本祭り=今年も盛り上がる期待感=初日から開場前400人行列=県人会総出で多忙に調理

 晴れ渡った青空のもと『第18回県連日本祭り』がついに幕開け―。入場開始の24日正午には約400人が待ちに待った表情で、急いで会場へ足を踏み入れた。今年もステージでの豪華なショーの数々、「郷土食広場」「子ども広場」「高齢者広場」など老若男女誰でも楽しめる。第一日目に取材すると、今年も県人会のブースの中では忙しく立ち働く関係者の姿がたくさんあり、本番となる週末への期待感が会場全体に盛り上がっていた。

 大鳥居をくぐると、まずに目に入るのは「盆踊り会場」だ。迫力ある太鼓の演奏や各種の華やかな踊りなどが披露され、来場者を一気に祭り気分に誘う。
 各県人会による「郷土食広場」では懐かしい味を求める人や、新しく挑戦する人で早速賑わいを見せていた。
 香川県人会では「讃岐うどん」の準備のため、朝9時には10人あまりが集合。自慢の出汁と手打ち麺の準備を始めていた。開場後は買い求める人がすぐに集まり、活気に溢れていた。
 家族で訪れた吉井美智子さん(85、北海道)は「妹たちが去年食べた評判を聞いていた。うわさ通り美味しい」と笑顔。日本食は何でも好物だという吉井さんの甥で非日系のエジネイ・バボイさん(34)も「特にスープが美味しい」とすぐに平らげていた。
 北海道協会では恒例の「焼きにしん」を準備。男性陣が汗だくになりながら丁寧に炭の火加減を調整中。東カルロス秀雄さん(54、二世)は「煙が目に入って大変だけど、皆が喜んでくれるから頑張ります」と急がしそうに話した。
 「高齢者広場」では、無料のマッサージ体験や健康に関する講演会などのために多くのお年寄りが集っていた。「子ども広場」には竹で作られた手作りのアスレチックが用意され、楽しそうに挑戦する子どもたちの姿が見られた。
 入り口奥の「日伯外交120周年記念」の巨大なロゴマークが掲げられたテントの中は、政府系団体の出展スペース「ジャパン・パビリオン」だ。JICAによる日伯共同プロジェクト写真展、農水省の日本食の試食会やセミナーが行われている。日本企業のブースも所狭しと軒を連ね、HONDAやSUBARUといったメーカーの新型車が何台も展示されている。
 祭りは3日間で18万人の来場を見込んでおり、日本からのゲストによるショーの数々や土曜には「ミス・ニッケイコンテスト」、日曜には「コスプレサミット」ブラジル大会など、豪華アトラクションが多数開催予定。
 会場はサンパウロ市サンパウロ・エキスポセンター(Rod. dos Imigrantes, Km 1,5 )で、メトロのジャバクアラ駅から無料送迎バスがある。開場時間は土曜日が朝10時から午後9時まで、日曜が朝10時から午後6時まで。