在聖総領事館=100年で初の女性就任=新首席領事は準二世

 6月に離任した在聖総領事館首席領事の佐野浩明さんの後任として、関口ひとみさん(56)が就任した。25日、あいさつのため来社した同氏は同総領事館創立100年の歴史の中で、女性として初の首席領事となる。
 熊本県に生まれ3歳でサンパウロ市に移住した。父親は電気技師で本紙歌壇の選者でもあった故渡辺光さん。サンパウロ大学文学部卒業後、現地採用を経て日本外務省入り。2006年からベレンを始めブラジリア大使館、リオなどで要職を歴任した。
 前職のレシフェ領事事務所長時代では、サルバドールの日本祭りが印象的だったという。「非日系が盆踊りやパラパラ(日本の若年層に流行したダンス)を踊っている光景は圧巻。子ども連れの家族から高齢者まで、日本文化が浸透していた」。
 サンパウロ市赴任に対し「個人的には育った街へ約25年ぶりに戻ってこられ嬉しい」と懐かしがり、「各公館にいた時サンパウロにいる日系人の話題をよく耳にした。活躍している皆さんに会えることが楽しみ。定年まではこの国に尽くしたい」と意気込みを語った。