援協、ウニメジを民事訴訟へ=960万レの焦付き回収で=ANSは顧客引受け4社発表

 サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)は9月24日の定例役員会で、日伯友好病院への支払いが合計960万レアルも滞納している保険プラン会社「ウニメジ・パウリスターナ」(以下UP社)に民事訴訟の手続きを進めていることを報告した。9月初めにUP社の経営破たんが露呈した時、国家医療サービス監督庁(ANS)は同月末までに、74万人の顧客を同様の条件で別の会社に移行させるよう命令した。iGサイト3日付によれば、結局は関連会社4社がそれを引き受けることになったと報道している。

 UP社の未払い滞納が4月から続いていたため、援協は6月9日から同保険顧客の受け入れを中止していた。現在は先月の定例役員会では、資金回収のために民事訴訟を起こす手続きを進めているとの報告があった。同保険利用者分の請求額は合計960万レアルにもなり、このままでは回収が不能になる可能性がある。
 友好病院の小沢カルロス事務局長によると同社が破産した場合、債権回収をするには民事訴訟を起こす必要があり、現在その準備中だ。通常、UP社保有の財産から社員の給与、政府への税金が引かれた残金を、債権者が分ける形となる。この処理に何年もかかる可能性があるという。
 UOLサイト2日付記事によると、保健分野の専門弁護士ロドリゴ・アラウージョ氏は、UP社の顧客の多くが現在、診察や検査を受けるのに困難をきたしていると指摘し、「この状態が数カ月続く可能性がある」と見ている。「現在健康な人ならば、今のうちにカレンシア(保険加入当初の数カ月は一部の高額医療の補償が制限されること)を覚悟で別の保険プランに移るのも選択肢の一つだ」と述べた。
 なお、iGサイトによると同監督庁は2日、UP顧客の引き受け団体としてCNU(Central Nacional Unimed, 0800・94・25・888)、ウニメジ・セグロ(0800・020・7855)、ウニメジFesp(0800・702・0400)、ウニメジ・ド・ブラジル(11・3265・4000)の4社を承認し、顧客から連絡を取るよう発表した。