チャンスを逃さないで

 地方紙中心のブラジルとは異なり、日本の新聞業界は全国紙が発行数の半数を占める。しかし、地域によっては地方紙がより大きな支持率を持つところもある。北陸3県では特にその性格が強く、今回訪問団が駆けつけた富山県もその一つ。
 訪問団には県紙「北日本新聞」の社会部記者が帯同し、連日その様子を紙面やサイトで報じていた。県知事が欠席の中、県民のニュースを追いかけて、はるばる当地まで駆けつけたことに地方紙ならではの心意気を感じる。
 日系社会に関する知識も情報も乏しい中、いきなり取材とは、事前の情報収集から骨が折れることだろう。
 そんな県紙記者に対し県人会は最大限の協力や〝売り込み〟をすべきだ。県紙に記事がのることで大反響があるだろう。資料提供はもちろん通訳をつけるなど、母県へのアピールのチャンスをみすみす逃さないで欲しい。(桃)