コラボラドーレス会議本日から=デカセギ30周年と日伯関係

 本日18日から2日間開催されるCIATE主催の「2015年度CIATEコラボラドーレス会議」の事前記者会見が17日、同事務局で開かれた。講演を行う厚生労働省外国人雇用対策課長の久良知俊二氏、海外日系人協会長の田中克之氏、同理事長の二宮正人氏らが出席した。
 久良知氏は「08年リーマンショック後、大幅に減少してきたデカセギが、今年に入り、景気向上により微増に転じている」とし、その現状を簡潔に述べた。
 デカセギが抱える共通の問題として言語の壁を挙げ、企業側も「日本語を理解するものを採用する傾向」にあることを指摘。そういった状況改善のために日本語研修の推進を行っていることを説明した。また企業が求める人材は90年代と比較し、「熟練労働者を求める傾向が強くなってきている」と付け加えた。
 当日は久良知氏ほか、日本で育ったデカセギ子弟で静岡文化芸術大学に進学して来年から地元優良企業に就職が決まっている2学生の貴重な体験談も発表される。専門家、企業家等、様々な見地から、同じく「デカセギと日伯関係」に関する10の報告・公演が行われる。
 以下詳細。テーマ=「120年の外交関係と30年のデカセギ現象がもたらした日伯両国における文化の多様性」。時間=18日午前9時から午後7時まで(17日は関係者のみ)。場所=サンパウロ市のレッキスブラジル・ホテルエスコーラ講堂(Rua Sao Joaquim, 216, Liberdade)。入場無料。問い合わせはCIATE(11・3207・9014)まで。