ブラジル三井住友保険=進出50周年、450人が祝う=柄澤本社社長「まだ成長の余地ある」

 三井住友海上火災保険のブラジル上陸50周年を記念したカクテルパーティーが21日夜、開催された。原敬一ブラジル三井住友海上火災保険代表取締役、アメリカ三井住友海上火災保険の兼好克彦会長、梅田邦夫駐伯日本国大使、ブラジル保険会社協会ホッシー・マルコ会長など関係者ら約450人が出席し、節目の年を祝った。

質問に答える柄澤本社社長

質問に答える柄澤本社社長

 同日11時半から開かれた会見で、来伯した柄澤康喜・本社代表取締役社長は、「ブラジルは2億人の人口を有し、40歳以下がその65パーセントを占める。農業大国でもあり資源も豊富」と、潜在的な国力に言及。ブラジルを南米最大の保険市場と位置付け、「欧米に比べ保険の普及率が低い。まだまだ成長の余地があるマーケット」と期待を見せた。
 「優秀な人材を確保してきた」と、現在の経営陣に対する高い信頼を表明し、今後の目標について、「現代特有の新たなリスクであるサイバー犯罪や、巨大な自然災害にも対応していくこと」などを掲げた。
 カクテルパーティで梅田大使は、同社所属の選手がメダリストであることに触れたあとで、「来年のリオ五輪も見据え、12月のジウマ大統領訪日で、スポーツ分野を通した両国の交流強化をできないか、関係者と相談を始めている」と明かした。その後来賓の挨拶が続き、お祝いの鏡割り、和太鼓ショー、また同社の歴史が巨大スクリーンで放映された。参加者は食事をしながら賑やかに交流を行った。
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 同社は40以上の国と地域に拠点を持ち、従業員数は3万7千人を超える。ブラジルへの進出は、65年にコチア産業組合所属であるコンコルディア保険会社の株を購入したことから始まる。01年には、三井及び住友両グループ企業の統合に伴い、現在の社名に変更。
 現在ブラジルにおいて、サンパウロ、リオデジャネイロ、マナウスなどに16カ所の拠点を持つ。主力商品は個人向け自動車保険と企業向けの火災保険など。